大御堂観音寺は、1300年以上前の天皇の勅命による創建とされています。最も栄えた折には、33の壮麗な伽藍を誇りました。現存するのは、過去にあったものの一部として本堂を残すのみとなっています。日本の国宝として登録されている十一面観音は7体あるが、ここに観音像はそのうちの一つで、御本尊として知られています。四方を自然に囲まれ、春には満開の桜と菜の花、秋には紅葉を楽しむことができます。

歴史

8世紀には33もの伽藍を誇り栄えました。744年にはご本尊として観音が安置され、その後、数世紀の間に幾度となく火事に見舞われましたが、当時日本の政治を牛耳っていた豪族・藤原氏によって再建されました。しかし、幾度となく火災に見舞われ、1437年の火事では、諸堂13、僧坊20余りを数えた建物のほとんどが失われ、大御堂だけが再建され現在に至っています。なお、この石碑は五重塔の一部だったと考えられています。寺院は数世紀にわたって幾度となく再建されたが、これまで、大きさで創建時の規模を得るまでには至っていません。現在の本堂は1953年に復元されたものです。

宝物と芸術品

大御堂観音寺の御本尊は十一面観音です。この観音はもともと本寺院の最初期より存在したとされ、日本国宝として登録されている7体の十一面観音の一つです。とりわけ、その表情の優しげな女性性が特徴とされています。また、本堂には「絵心経」と呼ばれる興味深い絵図があります。文字が読めない人ために文字とともに書かれたお経の絵のことで、それは江戸時代の言葉遊びの中に見て取ることができます。

大御堂観音寺:十一面観音立像

大御堂観音寺の御本尊は十一面観音で、この寺の建立時から祀られているものです。奈良時代に作られたもので、十一面観音として国宝に登録されている7体のうちの一つです。この観音寺の十一面観音は穏やかな女性らしさをたたえ、静かな表情を備えていることが特徴です。漆を盛って作る技法の乾漆、より詳しくは木心乾漆造で作られている。この技法が用いられているのは上記の国宝の中でも本像を含めて二体だけです。

大御堂観音寺写真